AppleのEarPodsをずっと使用しています。
他のイヤホンと比べてEarPodsの実力はどうなんでしょうか?
EarPodsは他のイヤホンと比較してもいいイヤホンですよ。
2012年Appleから発売された有線イヤホンのEarPods。
2020年10月までiPhoneやiPod touchに同封されており、日本だけでなく世界中で使用されています。
イヤホンジャックのないiPhoneには欠かせないlightning端子を採用しており、特にiPhoneユーザーが使用しているEarPods。
実際イヤホンの実力はどの程度のものなのか、つけ心地、音質、マイク性能を検証しました。
また2000円程度の同価格帯イヤホンと聴き比べて比較もしています。
この記事は、主にEarPodsを使用されている方、またEarPodsの購入を検討されている方を対象にしています。
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- 「気軽に手軽にイヤホンライフを~」をモットーにイヤホン関連の情報発信しています。
- 本サイトのレビュー記事は全て実物を実際に使用して感想を書いています。
- EarPodsのつけ心地、音質レベル、マイク性能
- 他イヤホンとの比較
- EarPodsをおススメする人
詳細に入る前に先にEarPodsのまとめを述べていきます。
EarPods
音質評価: 6.2(音質の評価はこちら)
- 高音:6/10
- 中音:6/10
- 低音:6/10
- 音場:7/10
- 解像度:6/10
・とにかくクリアでそこそこの音質がいい
・つけ心地を重視している
・オンライン会議などの場でマイクを使用する。
・iPhoneユーザーで予備機として持っておきたい。
EarPodsの結論としては、万人受けするクリアな音質、つけ心地の良さ、良好なマイク性能と初心者が使用するには十分の万能イヤホンです。
同価格帯のイヤホンと聞き比べると物足りない部分もありますが、2000円台のライトニングケーブル仕様のイヤホンがなので、iPhoneユーザーにとっても使い勝手のよいイヤホンです。
では、EarPodsを詳しく見ていきましょう。
先にEarPodsの性能を見たい方はこちら
Apple EarPods 概要
EarPodsとは?
EarPodsは2012年9月にAppleが発売したインナーイヤー型の有線イヤホンです。
AppleスマホのiPhone5よりEarPodsが同封されており、2016年9月に発売されたiPhone7から付属品がEarPods with Lightning Connectorに変更されています。
現在(2020年10月以降)は、iPhoneにEarPodsは付属されておりません。
このEarPods、以前のiPhoneの付属品とはいえ、実際に店舗で購入すると2000円台ほどの価格になり、転売などでも目につく製品となっています。
iPhoneユーザーなら誰しもが知っているEarPodsですが、いまだに街中で目にする機会も多いのではないでしょうか。
使い勝手がいいので、長年愛用しています。
EarPods スペック
残念ながらAppleが公開しているEarPodsのスペック情報は少ないです。
調べられる範囲での製品概要は下記の通り。
項目 | 内容 |
---|---|
販売元 | Apple |
色 | 白 |
マイク | 有り |
コード | 長さ:約1.2m |
プラグ | Lightning |
質量 | 12.8g |
インピーダンスやドライバーサイズなどの基本的な情報は公開してほしかったですね。
AppleがEarPodsで公開している情報は下記の通りです。
- EarPodsのデザインは耳の形状にもとづいている。より多くの人にとって、快適に感じられるだろう。
- EarPodsの内部のスピーカーは、音の出力を最大にし、音の劣化を最小に抑えるように設計されており、すばらしい音質を楽しむことができる。
- EarPods with Lightning Connectorにはリモートコントロールも内蔵されており、音量の調節、音楽やビデオ再生の操作、電話への応答と通話終了を、コードをつまむようにしてコントロールできる。
- Appleによるデザイン
- 深く豊かな低音
- 汗や水からの保護を強化
- 音楽やビデオ再生をコントロール
- 電話への応答、通話の終了
- トラックコントロール付きインラインマイク
特に印象に残る記載はありませんでしたが、低音が豊かとのことですので、こちらは音質評価で注目したいと思います。
EarPodsの音質評価はこちら
EarPods 外観
EarPodsの外観を紹介します。
ケースはすでに処分していましたので、本体のみになります。
EarPodsの全体です。
白を基調としたApple製品らしい外観です。
イヤホンのハウジング(筐体)です。
インナーイヤー型のイヤホンで、片側二か所から音の鳴る設計となっています。
耳側にL/Rの記載があり、左右の判別もわかりやすいです。
ケーブルのちょうど首辺りにリモコンマイクがあります。
このリモコンマイクで音量調整、再生/通話のON/OFFが操作できます。
音量の調整が手軽にできるので、便利です。
プラグ(Lightning)です。
EarPodsは、3.5㎜ステレオミニプラグとLightningの2つのタイプがあります。
この記事では、Lightningタイプを紹介しています。
iPhoneユーザーにとっては、イヤホンが直挿しできるのは大きいですね。
EarPodsの重量は12.8㎏です。
普通の重さです。
では、EarPodsの性能を見ていきましょう。
Apple EarPods レビュー
イヤホンをレビューする上で重要な①つけ心地、②音質、③マイク性能の3つに分けてEarPodsを述べていきます。
EarPods つけ心地
EarPodsのつけ心地は良好です。(あくまで個人の感想です。)
インナーイヤー型特有の引っ掛けるタイプになりますが、耳への違和感がなく、またすぐに落ちるような緩さもなく、適度のフィット感です。
このつけ心地のおかげで長時間装着していても疲れがありません。
音楽を楽しむだけでなく、長いオンライン会議などでも快適に使用できます。
EarPodsは圧迫感がなくて、装着感は快適です。
EarPods 音質
イヤホンで重要な音質を評価しました。
再生機器はiPhone12miniを使用しています。
EarPodsの第一印象は、晴れやかでクリアでした。
インナーイヤー型で音の抜けがいいため、音がくもらず、はっきりと聴こえます。
EarPodsの人気の理由は、このクリアさにあるように思います。
音がクリアなのは、わかりやすいですね。
クリアな反面、EarPodsの音は軽いです。
音の一音一音の情報量が少ないためか、厚みが感じられません。
どっしりとした音ではなく、すーっと抜けるような音になっています。
EarPodsの解像度は、さほど高くありません。
高音はからっとしていますが、クリアな音でボーカルの伸びやかさも感じられます。
ただシンバルなどの細かい音が少しシャリシャリしています。
中音は他の音域に生まれず、前に出やすくなっています。
中音を代表するボーカルも普通に聴き取りやすいです。
Appleは、EarPodsのポイントとして、「深く豊かな低音」と述べています。
その低音は強く出ているわけではないですが、丸くならずに表現できています。
こちらも音全体がクリアな分、低音も聴き取りやすいです。
ただし、低音についてもどっしりとした重厚感はなく、抜けていくような軽い音になっています。
音場はインナーイヤー型イヤホン特有の抜けのよさで、広めに感じます。
音が軽いなどのデメリットはあるものの、総じて、EarPodsはクリアで聴きやすいイヤホンです。
発売されて10年になりますが、いまだに売れているイヤホンであることもうなずけます。
この透明感に慣れてしまうと、なかなか他のイヤホンに変更しづらくなるかと思います。
また全体的には効率よく音を鳴らしているような印象で、人の感覚に合うようにうまくチューニングされているように思います。
クリア感を重視するならEarPodsですね。
私のEarPodsの評価は下記の通りです。
音質評価: 6.2
- 高音:6/10
- 中音:6/10
- 低音:6/10
- 音場:7/10
- 解像度:6/10
2000円台で買えるイヤホンとしては、万人受けするイヤホンかと思います。
Appleがイヤホンジャックを廃止して、ライトニング用のEarPodsを付属した理由が納得できます。
EarPods マイク性能
EarPodsにはマイクも付いており、ハンズフリーの通話が可能です。
そのマイク性能を、テレビ会議用ソフト「Zoom」を使用して確認しました。
比較用として、ダイソーの300円イヤホン/EV002、ソニーのワイヤレスイヤホン/WF1000X-M4のマイク音声も入れておきます。
EarPods音声
EV002の音声
WF1000X-M4の音声
結果、EarPodsのマイクは、他イヤホン2機種と比べても遜色ありませんでした。
EarPodsのマイク音質は十分で、相手側にクリアな音声を届けることができます。
EarPodsだと、安心してオンラインの通話ができますね。
Apple EarPods 比較
では、EarPodsと同価格帯のイヤホンを比較してみましょう。
今回比較したイヤホンは下記4機種です。
・final E1000
・水月雨 Quarks
・KZ EDX PRO
・ダイソーAL002
EarPods VS final E1000
まず最初に比較したのは、finalのエントリーモデル/E1000です。
E1000は2000円台の価格ながら、低音から高音、解像度までがバランスよく仕上がっており、音響心理学を用いた音設計により快適な音質を実現しています。
final E1000の記事はこちら
まずは比較表を見ていきます。
製品名 | EarPods | E1000 |
販売元 | Apple | final |
音質 | 高音:6/10 中音:6/10 低音:6 /10 音場:7/10 解像度:6/10 総合:6.2/10(ランク:B) | 高域:7/10 中域:7/10 低域:7/10 音場:6/10 解像度:7/10 総合:6.8/10(ランク:B) |
良かった点 | ・クリアな音質 ・バランスよい音の構成 ・つけ心地がよい ・マイク性能が良好 | ・快適な音質 ・良好なつけ心地 ・イヤーピースのサイズが5種類 |
残念だった点 | ・音の密度が低い ・スペックの公開情報がない | ・L(左)/R(右)表示が見にくい |
EarPodsの最大の特長である音のクリアさでは、E1000より上です。
さすがのfinal E1000でも、EarPodsの後で聞いてみると、こもっているように聴こえます。
それだけEarPodsの透明度は高いです。
しかしながら、低音の重厚感など全体的な音の厚みはE1000が上回っています。
比べてみると、EarPodsの音の軽さが目立ち、特に低音は物足りなく感じてしまいます。
また、E1000は特有の心地よい音の柔らかさがあり、快適に聴くことができます。
最初の印象はEarPodsですが、E1000は味わい深い音が鳴ります。
個人的にはE1000をおススメしたいです。
E1000を聴くと、「快適な音」がわかります。
EarPods VS 水月雨 Quarks
中華有線イヤホン水月雨のQuarksと比較してみました。
水月雨(ムーンドロップ)はハイエンドイヤホンで頭角を現した新興オーディオメーカーで、昨年エントリーモデルであるQuarksをリリースしました。
Quarksの記事はこちら
製品名 | EarPods | Quarks |
販売元 | Apple | 水月雨 |
音質 | 高音:6/10 中音:6/10 低音:6 /10 音場:7/10 解像度:6/10 総合:6.2/10(ランク:B) | 高音:7/10 中音:7/10 低音:7 /10 音場:7/10 解像度:8/10 総合:7.2/10(ランク:B) |
良かった点 | ・クリアな音質 ・バランスよい音の構成 ・つけ心地がよい ・マイク性能が良好 | ・聴き疲れしないフラット音質 ・解像度が高く、各音が明瞭 ・つけ心地が良好 |
残念だった点 | ・音の密度が低い ・スペックの公開情報がない | ・説明書が英語のみ |
EarpodsとQuarksを比較しましたが、やはり音のクリアさはEarPodsの方が上です。
Quarksもクリアな音質なのですが、EarPodsと比べるとこちらもこもっているように感じます。
それだけEarPodsのクリア感は秀逸です。
しかしながら、EarPodsは非常に軽い音質のため、楽曲の全ての音が耳に届きにくいです。
EarPods単体なら気づきにくいですが、Quarksと比べてしまうと音の軽さがはっきりわかります。
Quarksは、低音から高音まで明瞭で解像度が高いです。
ある程度のクリア感を保ちながら、厚みのある音を鳴らしてくれます。
E1000同様にマイルドな音質で、気持ちよく音楽を楽しむことができます。
Quarksの音は安定していい音です。
EarPods VS KZ EDX PRO
中華イヤホンKZのエントリーモデルEDX PROとの比較です。
KZ EDX PROは、ダイナミックな低音と領域のはっきりした中音域が特徴のイヤホンです。
中国を代表するポータブルオーディオメーカーのKZのエントリー機ですが、価格はEarPodsと同程度もしくはそれ以下で販売されています。
KZ EDX PROの記事はこちら
製品名 | EarPods | KZ EDX PRO |
販売元 | Apple | KZ |
音質 | 高音:6/10 中音:6/10 低音:6 /10 音場:7/10 解像度:6/10 総合:6.2/10(ランク:B) | 高域:7/10 中域:8/10 低域:8/10 音場:7/10 解像度:7/10 総合:7.4/10(ランク:B) |
良かった点 | ・クリアな音質 ・バランスよい音の構成 ・つけ心地がよい ・マイク性能が良好 | ・見た目の良さ ・装着感が良好 ・各音の領域が明瞭 |
残念だった点 | ・音の密度が低い ・スペックの公開情報がない | ・イヤーピースが取れやすい |
KZ EDX PROは、強調した低音がズンズン響きます。
それでいて各音が重なることなく分離されており、聴き取りやすいです。
ただし、EarPodsに慣れているとKZ EDX PROの低音は大きすぎると感じるかもしれません。
やはり音のクリアさでは、EarPodsの方が勝っています。
音の情報量はKZ EDX PROが断然多く、EarPodsでは埋もれていて聴こえづらかった音がはっきりと聴こえるようになります。
EarPodsとKZ EDX PROはタイプが全く違うイヤホンなので、聴き比べが楽しいです。
どちらもいいイヤホンですよ。
EarPods VS ダイソー AL002
最後にダイソーの300円イヤホンAl-002と比較します。
AL002は300円のイヤホンでありながら、フラットでクリア感のある音質です。
ダイソーから数種の300円イヤホンが販売されていますが、個人的には評価の高いイヤホンです。
製品名 | EarPods | AL002 |
販売元 | Apple | ダイソー |
音質 | 高音:6/10 中音:6/10 低音:6 /10 音場:7/10 解像度:6/10 総合:6.2/10(ランク:B) | 高域:6/10 中域:6/10 低域:6/10 音場:5/10 解像度:6/10 総合:5.8/10(ランク:B) |
良かった点 | ・クリアな音質 ・バランスよい音の構成 ・つけ心地がよい ・マイク性能が良好 | ・300円の低価格 ・クリアな音質 ・リモコンマイクが付属 |
残念だった点 | ・音の密度が低い ・スペックの公開情報がない | ・迫力低音の音質ではない |
かなりの価格差があるので当然かもしれませんが、解像度や音場ではEarPodsの方が上です。
聴き比べをすると、AL002の音場が狭く、少しモヤがかかっているように感じました。
低音はAL002の方が強い音でしたが、その分丸くなっており、全体的にぼんやりした音質になっています。
高音はややかすれ気味のAL002に対し、EarPodsからは伸びやかさを感じました。
EarPodsの方が女性ボーカルの高音も聴きごたえがあります。
値段差があるので当然ですが、EarPodsの方が聴きやすい音質ですね
EarPods 比較まとめ
EarPodsを同価格帯3機種とダイソーの300円イヤホンとで比較してきました。
製品 | EarPods | Quarks | E1000 | KZ EDX PRO | AL002 |
販売店(販売元) | Apple | 水月雨 | final | KZ | ダイソー |
音質 | 高音:6/10 中音:6/10 低音:6 /10 音場:7/10 解像度:6/10 総合:6.2/10(B) | 高音:7/10 中音:7/10 低音:7 /10 音場:7/10 解像度:8/10 総合:7.2/10(B) | 高音:7/10 中音:7/10 低音:7/10 音場:6/10 解像度:7/10 総合:6.8/10(B) | 高域:7/10 中域:8/10 低域:8/10 音場:7/10 解像度:7/10 総合:7.4/10(B) | 高域:6/10 中域:6/10 低域:6/10 音場:5/10 解像度:6/10 総合:5.8/10(B) |
良かった点 | ・クリアな音質 ・バランスよい音の構成 ・つけ心地がよい ・マイク性能が良好 | ・聴き疲れしないフラット音質 ・解像度が高く、各音が明瞭 ・つけ心地が良好 | ・快適な音質 ・良好なつけ心地 ・イヤーピースのサイズが5種類 | ・見た目の良さ ・装着感が良好 ・音質の良さ | ・300円の低価格 ・クリアな音質 ・リモコンマイクが付属 |
残念だった点 | ・音の密度が低い ・スペックの公開情報がない | ・説明書が英語のみ | ・L/R表記が見にくい | ・イヤーピースが取れやすい | ・迫力低音の音質ではない |
記事詳細 | 本記事 | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
EarPodsは、同価格帯イヤホンと比べても透明度はかなり高いです。
EarPodsの第一印象がいいのも、ユーザーにとってクリア感がわかりやすい要素だからかと思います。
しかしながら、音の厚みや情報量では、同価格帯3機種と比べると劣ります。
さすがにダイソーの300円イヤホンよりは断然上ですが、音を純粋に楽しむといった点においては、少し物足りなさを感じます。
・音のクリア感を重視する方はEarPodsを、
・バランスのいい心地よい音質ならE1000かQuarksを、
・重低音のきいたメリハリある音質を楽しみたいならKZ EDX PROを、
・音質にはこだわらず、とにかく安さを求めるならAl002を
おススメします。
迷うなら、EarPodsでも間違いはないかと思います。
Apple EarPods まとめ
AppleのEarPodsをレビューしてきました。
最後にEarPodsのまとめに入ります。
EarPods
音質評価: 6.2
- 高音:6/10
- 中音:6/10
- 低音:6/10
- 音場:7/10
- 解像度:6/10
・とにかくクリアでそこそこの音質がいい
・つけ心地を重視している
・オンライン会議などの場でマイクを使用する。
・iPhoneユーザーで、予備機として持っておきたい。
10年前にAppleから発売されたEarPods。
いまだに一定のユーザーに支持され、売れているイヤホンです。
聴き比べすると音の軽さが目立ってしまいますが、EarPodsの晴れやかでクリアな音質は、同価格帯のイヤホンと比べても一つ抜けています。
付け心地やマイク性能も良好で、マイク付き有線イヤホンとして目立った欠点もなく、安心して各用途で使用できます。
端子がApple専用のライトニングケーブルですので、iPhoneに直接挿し込んで使用できます。
メイン機として使用するもよし、緊急用の予備機として使用するもよし、iPhoneユーザーには特におススメしたいイヤホンです。
以上、EarPodsのレビューでした。
この記事が皆様の検討の一助になれば幸いです。