イヤホン平民のイヤミンです。
「気軽に手軽にイヤホンライフを」をモットーに、イヤホン関連ブログを発信しています。
finalのイヤホンが音質いいって聞いたんですけど、実際どうですか?
手頃な値段のE1000の性能が知りたいです。
E1000は、2000円台で買えるイヤホンです。
刺激が少なく、安心して聴ける音質になっています。
今回はfinal社の E1000をレビューします。
「みんな大好き」とも言われるfinalのイヤホンですが、エントリー機のE1000の性能はいかがでしょうか。
実際の使用感やE1000の口コミをまとめましたので、詳しく述べていきます。
- finalってどんな会社?:日本のポータブルオーディオメーカー
- E1000の性能:フラット型で万人受けする心地よい音質が実現されている
- 口コミによるE1000の評判:すこぶる良好
- 2000円程度で音質に定評のある有線イヤホンを探している
- finalのイヤホンに興味がある
- 全体のバランス、解像度を重視している
finalとはどんな会社?
E1000をレビューする前に、finalがどんな会社なのかを見てきましょう。
finalとはどんな会社?
- finalは、日本の会社で国内で生産している
- 2009年よりイヤホン・ヘッドホンを製造・販売している新興オーディオメーカー
- 自社コンセプト「原理的で正しいことを撤退的に追及する」で、斬新な切り口でイヤホン開発に取り組んでいる
finalと聞くと外国の会社をイメージしますが、finalは日本の会社です。
しかも日本に自社工場を持ち、製品は全て国内で生産されています。
日本の会社でも多くが海外で生産して、コストを削減していますよね。
finalは、神奈川県川崎市の自社工場で生産を行っています。
純然たる日本企業ですか。
応援したいですね。
創業は1974年。
47年の歴史を持つ会社です。
当初は、レコードの先端に取り付けるカートリッジや、アンプ、スピーカーなどの音響機器の販売を行ってきました。
本格的にイヤホンの製造・販売を開始したのは2009年。
わずか12年でイヤホンの主要メーカーに成長しました。
現在は、本社が神奈川県川崎市にあり、東京秋葉原には直営店のfinal STOREもあります。
川崎市の本社には、finalのショールームもありますよ。
finalのコンセプトは、「原理的に正しいことを徹底的に追及する」で、これは創業当初から変わらないコンセプトだそうです。
このコンセプトを追い求めていく中で、最先端の技術を積極的に取り入れています。
この姿勢が業界のリーディングカンパニーまでに上りつめ、finalブランドとして確固たる地位を築きました。
finalは、3Dプリンターを使用した筐体(きょうたい)作りや心理学を取り入れた音質設計など他メーカーにない斬新な切り口で製品を開発しています。
最近では、シンガポールのオーディオメーカー/ディータと手を組んで、「糸竹管弦(しちくかんげん)」という日本伝統の手工芸的な製品も発売し、話題になっています。
今回紹介するE1000は、好評だった3000~5000円クラスのE2000/E3000の下位機種として、finalが開発したエントリー機になります。
下位機種といっても、最新の音響工学や音響心理学を盛り込み、「はじめての本格イヤホンとして多くの人に手にとってもらいたい」とのfinalの熱い思いが込められて開発されました。
好評だったE2000から値段が下がっているのね。
なんだか性能も落ちてそう…。
う~ん、確かに値段は下がっているのですが、性能はどうでしょうか。
E1000を見ていきましょう。
final E1000 スペック・外観
E1000 スペック・キャッチフレーズ
E1000の概要・スペック・キャッチフレーズは下記の通りです。
項目 | 内容 |
---|---|
発売日 | 2018年11月30日 |
価格(税込み)final direct shop | 2530円 |
生産国 | 日本(神奈川県) |
筐体 | ABS |
ドライバー | ダイナミック 6.4mm |
出力音圧レベル | 102dB/mW |
インピーダンス | 16Ω |
質量 | 15g |
コード | 1.2m |
イヤーピース | 5種(SS、S、M、L、LL) |
保証期間 | 購入後1年 |
最新の音響工学、心理学の研究成果を踏まえた音質設計。
もっとオーディオを面白いと思って欲しいという思いを込めた、finalが提案する新しいエントリー機。
E1000 外観・付属品
E1000のケースです。
E1000の色の種類は筐体(ハウジング)が青、黒、赤の3種類です。
今回購入したのは青のタイプです。
ケース裏側に、イヤーピースのスウィングフィット機構、仕様、梱包物が記載されています。
英語の記載がメインで、日本語の記載もあります。
日本生産ながら、海外への販売も意識したケース表示になっています。
では開封していきましょう。
梱包物は、イヤホン、イヤーピース(5種)、保証書の3点です
イヤーピースは、5種(SS、S、M、L、LL)になります。
Mサイズのイヤーピースがイヤホンに装着されています。
イヤーピースの軸色を変えることで、左右の判別がしやすいように工夫されています。
E1000の全体図は下記のようになります。
ハウジングは、細長い長方形型になっています。
(開封直後の保護テープがついた状態で撮影しています。)
左・右を判別するL・Rの記載もあります。
L・Rの文字が小さく、少し見えにくい印象です。
また片面にしかL・Rの記載がなく、反対側には記載がありません。
ケーブルは分岐まで二本になっており、太さがあります。
なかなか頑丈な印象です。
プラグは、L字型金メッキ加工の3.5㎜ステレオミニプラグになります。
E1000は、マイクはついていません。
マイク付きのものであれば、E1000Cがあります。
500円ほど高価になります。
final E1000 検証
では、final E1000を実際使ってみた感想を下記に記載していきます。
E1000 つけ心地
E1000の装着方法は、finalホームページにありましたので、その方法で装着します。
イヤーピーススウィングフィット機構をご参照の上、装着時にスムーズに耳に収まる角度に調整してください。
final 公式ホームページより
左右を筐体側面にあるL(左)、R(右)の表示にてご確認ください。本体を持ち、少しねじるように押し込んで、両耳に装着します。
装着位置によって音質が大きく変化しますので、音楽を再生しながら、片方づつ本体を立体的に動かし、最も好ましく聴こえる位置に合わせて下さい。
それが最適位置(ベストポジション)です。一度体験すると、二度目からは無理なく位置を合わせる事が可能です。
※通常、耳の形状は左右でかなり異なります。そのため、最適位置は左右の耳で異なります。
私の場合は、やや上向きにイヤホンが耳穴に入る形になりました。
つけ心地は良好です。
イヤーピースはMのまま変更せずに使いました。
イヤホンによってはフィット感が強く圧迫を感じることもあるのですが、E1000のMサイズは圧迫感がなく、ソフトに装着されているように感じました。
ケース裏面に書かれている説明書には、独自のイヤピーススウィングフィット機構を設計していると書かれていました。
イヤピースを左右に振ることができ、耳道にジャストフィットするとのことです。
ジャストフィットすることで、イヤーピースの開口部が耳道にあたり、イヤーピースの変形を防いでいます。音がダイレクトに鼓膜に伝わり、クリアな音を実現することにつながります。
イヤーピースがスウィングしているような実感はないですが、確かにぴったり入っている感があります。
試しに他のイヤピース(Sedna Earfit Crystal)を付けてみましたが、同じサイズにも関わらず少し違和感を感じました。
ノズル形状と純正のイヤピースでこのスウィングフィット機構を実現しているように思います。
快適な装着感を求めるなら、純正のイヤーピースが最適のようです。
E1000 スウィングフィット機構のメリット
- 耳道の傾きにジャストフィット
⇒ 快適な装着感 - イヤーピースの開口部が耳道にあたり、変形を防いでいる
⇒ 音がダイレクトに鼓膜に伝わり、クリアな音を実現
E1000 音質
では、E1000で音楽を聴いてみましょう。
うわ~、くせがなく、快適な音質ですね。
私も同じように思いました。
とにかく、音の表現が人間の感覚にジャストフィットしているような感じですね。
やや中音域が前に出ている感がありますが、全体でみればフラットな音質です。
解像度が高いにもかかわらず、音に固さがなく、柔らかい。
柔らかな音質だと、ベールに包まれてしまいがちですが、E1000は解像度がはっきりしています。
音がよく聞こえるのに、強すぎる音がなく、聴きやすい音になっています。
長時間でも聴いていられそうです。
そうですね。
finalさん独自の音質設計が、人間に合う最適な音質を実現しています。
finalは、Eシリーズの音作りとして、下記ポイントを述べています。
・最新の音響工学・心理学の研究成果を踏まえ、音質設計を行っている
・周波数特性のカーブを全体に滑らかにすることで、マスキングされる帯域を作らず、高い解像度を実現した
心理学まで踏み込んで音質設計しているのですね。
人間が感じる「いい音」を追い求めた結果ですね。
私のE1000の音質の評価は下記の通りです。
- 高域:7/10
- 中域:7/10
- 低域:7/10
- 音場:6/10
- 解像度:7/10
- 音質総合:6.8/10(ランク:B)
E1000 音漏れは?
E1000を耳に装着し、徐々に音量を上げながら音漏れ具合を確認しました。
(音量の感覚には個人差があります。)
中音量までは音の漏れはありませんでしたが、中音量から上げていくにつれて音が漏れ始めます。
大音量まで音を上げてみましたが、さすがに周りでも認識できる音量になりました。
SONYのWF-1000XM4と比べたところ、E1000の方が若干ながら遮音性が劣るように感じました。
中音量では問題ないですが、大音量が好みの方は音が漏れるので、電車などの人込みの中では注意しましょう。
final E1000 世間の評価は?
個人の感想を述べてきましたが、世間ではどのように評価されているのでしょうか。
E1000の評価をまとめました。
E1000の受賞歴
オーディオビジュアルアワード『VGP 2019 summer』、『VGP2019』にて受賞
E1000は、日本最高権威のオーディオビジュアルアワード『VGP 2019summer』と『VGP2019』にて、インナーイヤー型ヘッドホン部門(2.5千円以上5千円未満)で受賞しています。
VGPとは、オーディオビジュアル関連製品に関して、毎年夏季/冬季に行われる総合アワード。
評論家10名の審査員の他、有力販売店が参加し、受賞モデルを選出しています。
E1000は、「インナーイヤー型ヘッドホン部門(2.5千円以上5千円未満)」で受賞となりましたが、『VGP2019』で受賞したfinal製品がすごいです。
VGP2019で受賞したfinal製品(インナーイヤー型ヘッドホン部門のみ記載)
- MAKE1(インナーイヤー型ヘッドホン(5万円以上7.5万円未満)部門受賞)
- MAKE2(インナーイヤー型ヘッドホン(3万円以上5万円未満)部門受賞)
- E5000(インナーイヤー型ヘッドホン(2万円以上3万円未満)部門金賞)
- E4000(インナーイヤー型ヘッドホン(1万円以上2万円未満)部門金賞)
- MAKE3(インナーイヤー型ヘッドホン(1万円以上2万円未満)部門受賞)
- E3000(インナーイヤー型ヘッドホン(5千円以上1万円未満)部門金賞)
- E2000(インナーイヤー型ヘッドホン(2.5千円以上5千円未満)部門金賞)
- E1000(インナーイヤー型ヘッドホン(2.5千円以上5千円未満)部門受賞)
エントリーした部門はほぼ受賞。
中でも最高級の「金賞」を4部門で受賞しています。
E1000は同部門で上位機種E2000が金賞を受賞しており、仮に3000円以下の部門があれば、金賞を受賞していたかと思われます。
E1000のみならず、finalのEシリーズが高評価であることが受賞歴からみてもわかります。
2019年のVGP受賞結果はこちら
E1000の口コミ
E1000の口コミはおおむね良好です。
良い評価と悪い評価をまとめました。
<良い評価>
・はじめての1台からオーディオマニアまで非常に満足できるであろう1品
・音の密度感、雰囲気が気持ち良く音楽を聴かせてくれる
・このイヤホンが得意なのはポップスやアニソンなどの女性ソロボーカルの曲だと感じた
・全体的に引き締まったサウンドで、明瞭感もよく「音楽を楽しむ」ことに特化している
・幅の広いジャンルに対応出来る、オールマイティなイヤホンなのではないでしょうか
<悪い評価>
・ケーブルの自重によってずれていくことがある
・シンバルなどの金属音が苦手な印象
・極低音の量や高域の伸びが弱いのでEDMやトランスなど打ち込み系は苦手な部類になる
公式HPやAmazonのレビューは参考になりますね。
YOUTUBEでもE1000をレビューされている方が多数あります。
参考になる動画を2つ紹介します。
final E1000 レビュー まとめ
final E1000のまとめです。
- 2000円程度で音質に定評のある有線イヤホンを探している
- finalのイヤホンに興味がある
- 全体のバランス、解像度を重視している
final E1000は、final Eシリーズのエントリー機と言われています。
しかしながら、2000円台の価格にしては、低音~高音、解像度までがバランスよく仕上がっており、万人受けする快適な音質を再現しています。
中音域がやや強く、ヴォーカル重視の音楽には物足りないとの声もありますが、特定の音質にこだわらない方にはおすすめできる製品です。
以上、final E1000のレビューでした。
この記事が皆様の検討の一助になれば幸いです。
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